命の尊さ 紙芝居で届け 宮城・高校生の被災体験 富山

野田佑介
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 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県七ケ浜町の高校生が自らの被災体験をもとに作った紙芝居が6日、富山県小矢部市で上演される。新型コロナウイルス禍で高校生らの上演映像を流す形だが、当日は宮城と富山をリモートで結び、生徒の活動を支えた中学校教諭との交流会も開催。「1分1秒を大切に生きてください」と呼びかける。

 歌や演劇、子どもの居場所づくりや被災地支援に取り組むNPO法人「大空へ飛べ」(同市)が主催。震災を振り返り、災害を自分事として考えてもらおうと企画した。

 同法人理事長で元小学校教諭の谷口徹さん(63)は震災直後、教員のネットワークを通じて、七ケ浜町の中学校に勤務していた瀬成田実(せなりたまこと)さん(63)と知り合った。募金活動や被災地での音楽イベントを通じて、2人は交流を続けてきた。

 紙芝居は、瀬成田さんの教え子で、七ケ浜町で震災の伝承活動などに取り組む「きずなFプロジェクト」の高校生らが約1年がかりで制作。岩手県陸前高田市で被災し、津波で母と祖母を亡くしたメンバーの実体験をもとに、震災が突きつけた現実を描いている。

 当日は「いのちの授業」と題して、紙芝居の上演の様子を収録したDVDを上映するほか、瀬成田さんが写真や映像で震災の被害状況や被災地の現在の様子、津波のメカニズムなどについて話し、子どもたちへのメッセージも伝える。

 谷口さんは「高校生の紙芝居や瀬成田さんの話から、自然災害の怖さや命がどれほど大切なものなのかをもう一度考えてほしい。震災発生から10年を迎えるが、これからも風化させてはいけない」と話す。

 午前9時半から小矢部市城山町の小矢部市民交流プラザで。無料。事前申し込み不要。谷口さん(0766・68・1755)。(野田佑介)