「てんでんこ」の教え、伝えたい 釜石出身アナの思い

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斎藤徹
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 10年前、2011年の3月11日午後2時46分、北海道テレビ放送(HTB)アナウンサーの菊地友弘さん(36)は、春の甲子園への出場が決まった札幌市内の高校で壮行会の取材をしていた。十数分後、会社からの電話が鳴った。「東北がひどいことになっている」

拡大する写真・図版HTBアナウンサーの菊地友弘さん。「自然災害から命をどう守るかを伝えたい」と話す=2021年2月16日、札幌市中央区、日吉健吾撮影

 テレビでは、生まれ育った岩手県釜石市の市街地が津波にのみ込まれる様子を、定点カメラで生中継していた。高架道路に黒い波に運ばれてきた漁船が激突した。友だちの家が津波にのまれていった。

 ぼうぜんと見つめていると上司が声をかけた。「家族は大丈夫か?」。我に返り実家に電話をかけたが、つながらない。帰宅後、一晩中かけ続けた。

 次の日の夕方、母・シゲ子さ…

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