サルコジ元仏大統領に実刑判決 捜査情報めぐる汚職の罪

パリ=疋田多揚
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 汚職などの罪に問われたフランス元大統領のサルコジ被告(66)に対し、パリの軽罪裁判所は1日、禁錮3年(うち2年は執行猶予)の判決を言い渡した。フランスで現在の政治体制である第5共和制が始まった1958年以降、大統領経験者が実刑判決を受けるのは初めて。サルコジ被告はこれまで無罪を主張しており、控訴するとみられる。

 仏メディアによると、サルコジ被告は、刑務所ではなく自宅での禁錮が認められるという。サルコジ被告は2014年、自らの不正資金事件をめぐり、弁護士と共謀して破棄院(最高裁)の裁判官に電話し、好条件のポストの見返りに捜査情報を得ようとした。サルコジ被告は、自身が当選した07年大統領選でリビアから不正に巨額の資金提供を受けたとして捜査を受けていた。

 サルコジ被告側は公判で事件を「幻想だ」などとして無罪を主張していた。

 サルコジ被告は再選を目指した12年の大統領選でも不正資金をめぐる罪に問われており、近く判決が出る見通し。

 サルコジ被告は07~12年に大統領を務めた後、17年の大統領選で返り咲きを目指したが、中道右派共和党内の候補者選びで敗北し、政界の一線から退いた。マクロン大統領と関係が近いことで知られるほか、共和党の一部には22年大統領選への待望論もあった。

 フランスの元大統領では故シラク氏(任期1995~2007年)が、パリ市長時代の職員架空雇用事件をめぐり、11年に公金横領罪などで禁錮2年の有罪判決を受けたが、執行猶予つきだった。(パリ=疋田多揚)