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 隣国アゼルバイジャン領のナゴルノ・カラバフをめぐる紛争で実効支配地の多くを失ったアルメニアのパシニャン首相が1日、退陣を求める野党に対し、前倒し議会選挙に応じる考えを示した。権限の一部を大統領に移す憲法改正にも言及した。軍が政権に反旗を翻して緊張が高まる中、自ら危機の打開に動いて主導権を取り戻す狙いとみられる。

 首都エレバンの政府庁舎前に1万人を超える支持者を集めて開かれた集会で語った。演説後、パシニャン氏は支持者らと市中心部をデモ行進した。

 パシニャン氏は前倒し選挙を行うには、自らが示す条件を野党が受け入れる必要がある、とした。野党はパシニャン氏に無条件での辞任を求めており、合意できるかは不明だ。

 パシニャン氏に対する野党勢力の辞任要求は昨年11月の停戦直後から始まり、2月25日に軍最高幹部らが政権退陣を求める声明を発表してさらに勢いづいた。パシニャン氏は演説で、政敵の前首相が軍の背後にいるとも主張した。

 野党支持者らも1日、エレバンでパシニャン氏の即時辞任を求める集会を開いた。(モスクワ=喜田尚)