毒殺未遂の調査受け入れ求める ロシアに国連特別報告者

ロンドン=下司佳代子
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 昨年8月にあったロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏の毒殺未遂事件をめぐり、国連の特別報告者は1日、当局に拘束されているナバリヌイ氏の即時解放と、事件の解明に向けた国際調査の受け入れを、ロシア政府に求めていたことを明らかにした。

 2人の国連特別報告者はこの日、昨年12月にロシア政府に送った書簡を公表した。書簡は、毒殺未遂が起きた当時、ナバリヌイ氏は政府から集中的に監視されており、「使用が禁止された化学物質が当局の知らないところで使われた可能性は低い」などと指摘している。ロシア政府からの返答はないという。

 司法手続きを経ない処罰などの問題を担当するカラマール特別報告者らは声明で「ナバリヌイ氏に神経剤ノビチョクが使われたのは、政府を批判したり反対したりすればこうなる運命だという警告を送るためで、故意だろう」と述べた。

 ナバリヌイ氏は昨年8月、国内を移動中に意識不明になり、ドイツに搬送されて治療を受けた。今年1月に帰国したところ、過去の詐欺事件での有罪判決に絡み、ロシア当局に拘束された。翌月、裁判所から収監の決定を受けた。(ロンドン=下司佳代子)