江口悟
拡大するコロナ禍のつぶやき④ デザイン・岩見梨絵
《二回目の現金一律給付を求めます》《持続化給付金のおかわりを》
1月に2回目の緊急事態宣言が出たあと、ツイッター上では政府による給付金の再支給を求める声が上がり続けている。
自粛生活が長引くなかで、経済的に厳しい人が増えていることの反映なのか。調べてみると、昨年6月をピークに減っていた「給付金」を含むツイート数は、今年に入って再び急増。つぶやきをたどっていくと、コロナ禍の現実に苦しむ人たちの、抑えきれない思いが見えてきた。
《#肉じゃがめっちゃ好きすぎる》(2020年9月6日)
拡大する三重県に住むパートの女性が、昨年9月に投稿したツイート。当時は自分で作った料理やスイーツの画像を投稿することが多かった
《#ヒレカツにうちは#ケチャップ》(同12月20日)
三重県に住む女性(33)にとってツイッターは、ささやかな日常の喜びを気の向くまま記録する場だった。それが今年1月、2度目の緊急事態宣言を機に、つぶやく内容も回数も一変。毎日のように、政治に対する意見や訴えを発信するようになった。
女性はパートで働き、2人の子どもを育てるシングルマザーだ。視覚障害がある母親の世話もしている。父親はここ数年、糖尿病や心疾患などが重なって入退院を繰り返していた。
つぶやきの内容は、日々のたわいのない出来事から政治への疑問に。そして、女性が想像もしなかった形で切実な思いへと変わっていきました。
新型コロナウイルスが広がる前…
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朝日新聞社会部