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 世界保健機関(WHO)などが主導し、新型コロナウイルスのワクチンを共同調達して公平に分配する枠組み「COVAX(コバックス)ファシリティー」は2日、5月までに142の国と地域に英アストラゼネカ製のワクチン2億3700万回分を分配する初回の割り当てを公表した。

 この枠組みには日本を含む先進国も参加しているが、初回の割り当ては主に低中所得国が対象になっている。すでにアフリカのガーナやコートジボワールなどにはワクチンが届いており、医療従事者らへの接種が始まっている。

 各国の供給開始の時期は、受け取る国がワクチンの使用承認を終えているかや、接種を始める態勢ができているかなどによって左右されるという。3月末までには、米ファイザー製のワクチンも120万回分が割り当てられる予定だ。

 先進国が製薬会社との個別契約で自国分を確保し、接種を進める中で、コバックスに頼る途上国は多い。WHOのテドロス事務局長は2日の記者会見で、コバックスに資金を拠出する先進国に感謝を述べつつ「ワクチン分配は私たちが望んできたほど公平ではないが、コバックスがない場合よりは公平だ」と述べた。「ワクチンは強力な武器だが唯一の武器ではない」とも述べ、社会的距離を取ることや手洗いの徹底など、従来の感染抑止策を続けることが大事だと強調した。(ロンドン=下司佳代子)