「再エネ」のはずのパーム油発電 なぜ住民反対相次ぐ?

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野中良祐
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 アブラヤシから採れ、食品や化粧品にも使われる「パーム油」を燃料とする火力発電所をめぐり、近くの住民から反対が相次いでいる。原料の植物が成長するとき二酸化炭素(CO2)を吸収するバイオマス燃料として、国はパーム油を「再生可能エネルギー」に位置づけている。なぜ反対運動が起きるのか。

 京都府内では、住民の反対運動を経て、パーム油発電所2カ所で稼働や計画が止まった。住民は初めのうちは歓迎していた。だが、生活環境悪化を訴える声が続出し、パーム油発電が「エコ」とされること自体にも疑問が浮かび上がってきた。

 稼働停止になったのは、京都府福知山市で2017年から稼働していた、住宅街に近接する発電所だ。住民団体の代表を務める三谷義臣さんによると、20年12月に運営する企業側から、稼働を完全にやめるとの連絡があったという。

 三谷さんは、16年の稼働前…

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