後発薬大手の日医工、薬剤試験で法令違反 業務停止命令

田添聖史、野田佑介
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 ジェネリック医薬品(後発薬)製造大手「日医工」(東証1部上場、富山市)が販売した薬剤の出荷試験などで法令違反があったとして、富山県は3日、同社に対し医薬品医療機器法に基づき製造に関して32日間の業務停止命令を出し、発表した。不正は約10年間にわたったとしている。県によれば、健康被害は確認されていないという。

 田村友一社長は同日、記者会見し「(自社の)成長スピードに品質管理体制が対応できなかった。深く反省している」と謝罪した。

 県や同社によると、同社富山第一工場(同県滑川市)で少なくとも2011年ごろから、出荷試験で不合格となった際、錠剤を取り換えて試験をやり直したり、錠剤を砕いて再加工したりして出荷するなど、国から承認を受けたのとは異なる手順で作業した法令違反があった。工場長の指示だったという。09年ごろからは製品の一部を取り置き、品質を調べる試験なども不十分だったという。

 業務停止命令の対象は、富山第一工場の製造業が3月5日から32日間。本社の製造販売業が同日から24日間。

 同社は1965年設立の後発薬メーカー。日医工グループの統合報告書によると、2020年3月期の売上高は1900億円で、国内後発薬メーカーで1位という。

 昨年2月、県などが抜き打ちで立ち入り調査をして発覚。同社は高血圧や糖尿病の治療薬など75品目を自主回収した。

 ジェネリック医薬品をめぐっては水虫などの皮膚病用の治療薬に睡眠導入剤が混入した問題で「小林化工」(福井県あわら市)が2月に福井県から116日間の業務停止命令を受けた。(田添聖史、野田佑介)