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 お隣の韓国が2020年、政府予想より9年早く、人口減少に転じた。同年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと見込まれる子どもの数)は0・84。1970年の統計開始以来、最も低い水準だ。経済協力開発機構(OECD)加盟37カ国のうち1を下回っているのは韓国だけで、日本の1・36(19年)と比べても大幅に低い。「超少子化」の背景には何があるのか。韓国の少子化問題に詳しい早稲田大韓国学研究所招聘(しょうへい)研究員の春木育美さんに聞いた。

 ――なぜこれほど韓国で少子化が進んでいるのでしょうか。

 若者が苦境に立たされているということです。若者を取り巻く環境の厳しさは日本以上に深刻で、将来不安が大きいのです。要因は多岐にわたりますが、まず挙げられるのは雇用不安。非正規職が多く、正社員になりにくいという特徴があります。就職浪人も多い。

 ――住宅費の負担の大きさも指摘されています。

 それもありますね。韓国の場合、住宅の賃貸に「チョンセ」と呼ばれる慣行があります。住宅価格の5~6割の額を最初に預け入れて部屋を借り、家主はその利息を収益にし、元金は退去時に返す。5千万円のアパート(マンション)なら2500万円を入居時に支払わないといけません。最近はチョンセを1割ほどにして毎月家賃を払うという併用型の賃貸システムも増えていますが、それでも初期費用は数百万円単位。全額返ってくるとはいえ、20代~30代で捻出するのは相当難しい。

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