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 携帯大手ソフトバンク(SB)の顧客情報を外部に持ち出したとして、警視庁は販売代理店の元社長、稲葉修作容疑者(35)=東京都世田谷区=を不正競争防止法違反(営業秘密の領得、使用)の疑いで逮捕したと、4日発表した。漏洩(ろうえい)情報は、「PayPay(ペイペイ)」や「ドコモ口座」などの電子決済サービスで他人の銀行口座から預金を引き出す事件で使われた可能性が高いという。

 逮捕は2月15日付。サイバー犯罪対策課によると、稲葉容疑者はSBの販売代理店を経営していた2015年11月~18年2月の間、顧客の氏名や住所、口座番号などの個人情報約6440件を無断でリスト化したり別のサービスの勧誘に使ったりした疑いがある。調べに「法に触れるとは思っていませんでした」などと否認しているという。

 警視庁はこのリストを、電子決済サービスを使って他人の銀行口座から預金を引き出したとして逮捕していた別の男(37)の関係先から押収していた。同庁は男がペイペイなどの不正利用にリストを使ったとみている。

 同課によると、稲葉容疑者が持ち出したとされる顧客情報には約3660件の金融機関の口座情報が含まれていた。SBの契約内容の変更に必要な4桁の「ネットワーク暗証番号」も漏れており、同課は、口座の暗証番号に使い回さないよう呼びかけている。

 SBの広報本部は「お客様に多大なご不安とご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。代理店への管理・監督責任を再度徹底するとともに全社を挙げて再発防止を図ります」としている。