里山の魅力、図鑑に 米沢の「森のようちえん」製作

石井力
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 山形県米沢市内で「里山ソムリエ」として活動する黒田三佳さんが代表を務める「里山 森のようちえん研究会」が、同市郊外にある黒田さんの自宅裏山で出会える植物の図鑑を作った。裏山は地元の子どもらに開放しており、森の中で過ごす子どもらの様子なども紹介し、里山への関心が広がることを願っている。

 黒田さん宅がある同市南原地区は米沢藩の武士たちが「半士半農で暮らした歴史ある場所」。当時の面影を残す裏山にはクリやウコギ、クワ、アケビなど食用になる植物も多く生い茂るという。

 約20年前にデンマークから移住した黒田さんは自宅の敷地約3300平方メートルを地域に開放。北欧が発祥とされる野外保育「森のようちえん」の概念を採り入れ、子どもたちに自然体験の機会を提供してきた。昨春には、一緒に活動する仲間6人と同研究会を立ち上げ、コロナ禍でも少人数の観察会などを続けてきた。

 図鑑は植物の名前や森での役割を知ってもらおうと企画。専門家に調べてもらって確認できた樹木73種、草花など157種を紹介するほか、季節ごとに変わる森の表情を切り取った写真もふんだんに掲載。「『こういう体験を子どもにさせたい』と若い親に関心を持ってもらえれば」と、森を探索する親子などの写真も載せた。

 ノブドウなどの草花を挿絵で紹介するリーフレットも製作。植物の絵は同研究会のメンバーの一人、本田かつらさんが描いた。

 製作には、県の「やまがた緑環境税」の支援制度を活用。図鑑などを通して、里山の有用性や楽しさを知る人が増え、同様の活動が広がることも期待する。

 黒田さんは「里山の森を次世代につなげる試みの一つ。ここを訪れる子どもたちが森の時間を大切にする大人になることを楽しみにしています」と話した。

 A5判の図鑑は500部、A4判のリーフレットは300部製作。ともに非売品で、問い合わせは、黒田さんのメール(mk@roselane.jpメールする)へ。(石井力)