市長、答弁は「後ほど書面で」 議会反発、異例の延会に

東谷晃平
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 広島県安芸高田市の石丸伸二市長は4日、市議会定例会の一般質問で2人の議員に「後ほど書面で回答する」「情報はすでに開示している」などと答弁した。議会側は不十分な答弁だとして反発。休憩を繰り返した末に、本会議が「延会」となる異例の事態となった。

 石丸市長は昨年9月、初めて臨んだ市議会について、自身のツイッターで居眠りをしている議員がいると指摘。その後、市議会全員協議会をめぐり「敵に回すなら政策に反対するぞ、と説得?恫喝(どうかつ)?あり」と投稿した。これに対し、議会側は「威圧的と感じる発言はなかった」と結論づけた。両者の溝は埋まらず、石丸市長は先月の記者会見で「対話をする意思のある6人の議員の質問に対してのみ答弁する」と述べていた。

 この日、最初に一般質問に立った武岡隆文議員は新型コロナウイルスワクチンの接種態勢を問うた。石丸市長は「武岡議員が対話を望まないので、答弁はとどめる」「詳細については後ほど書面で回答する」などと答弁。副市長らも「市長と同じ対応をする」と繰り返した。武岡議員が「きちんと答えて」と求めると、市長は「緊急性があるものは即座に公表する。総合的に考えて答弁している」と答えた。

 続いて、山本数博議員が副市長の公募について質問。石丸市長は「情報についてはすでに開示しているので確認してほしい。足りなければ必要に応じて開示していく」と答えた。山本議員が「市民の代表として質問している」と訴えると、市長は「代弁者というのであれば対話に応じるべきだ」とした。その後、議会は休憩を繰り返して中断。臨時の議会運営委員会が開かれ、議会側は「誠実かつ適切な答弁」を求め延会を決めた。

 石丸市長は延会決定後、記者団に「市民の望まない結果になったことは責任を感じる」と語った。その上で「この状況においては最大限、適切に誠実に回答しているつもりだ」と述べた。宍戸邦夫議長は「不十分な答弁で、市長としてあってはならないこと。明日(5日)も誠実な対応を求める」と語った。(東谷晃平)