「予断許さぬ状況続く…」 都が抱える感染リスクとは?

新型コロナウイルス

池上桃子
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 新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が延長される見通しとなった東京都内。4日も279人の感染が確認され、新規感染者数は横ばいになりつつある。都内の感染状況は、どのようなリスクを抱えているのか。医療提供体制の逼迫(ひっぱく)は続くのか。4日にあった都のモニタリング会議から読み解いた。(池上桃子)

 「予断を許さない状況が続いている。夜間の人出が増加し続けるとリバウンドするリスクは十分にある」

 4日にあった都のモニタリング会議で、都医学総合研究所社会健康医学研究センターの西田淳志・センター長はそう訴えた。

懸念は年度末の…

 3日までの新規感染者数(週平均)は272・1人に上り、前週比は94・4%。都が目標とする「前週比の7割」を超える日が約2週間続く。会議では、病院や高齢者施設で数十人規模のクラスターが複数発生しているとの報告もあり、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者層の感染増加に警戒感が示された。

 今後、懸念されるのが年度末から新年度にかけて、花見や歓送迎会、卒業旅行による人出の増加だ。宣言が続いても人の流れを抑えられなければ、感染者を減らすことは難しい。会議では、こうした行事によって感染者が「再度増加に転じることが危惧される」との指摘が出た。

 都民5410人から回答を得たウェブ調査の結果も公表。「緊急事態宣言が解除されたら、生活や行動がどうなると思うか」との質問に対し、「日中の外出」が増えると回答した人は35%に上り、「同居する家族以外との飲食」が増えるとした人も30%いた。

 教訓となるのが、昨夏に訪れた「第2波」だ。週平均の感染者数は346人から十分に落ちず、150~200人ほどの間で増減を繰り返した後、急激に感染が再拡大して「第3波」を迎えたと、会議の専門家は指摘した。小池百合子知事も「感染の拡大防止策をとことん徹底して頂いて、もう一段の感染抑制をお願いする」と呼びかけた。

流行の主体、変異株へ?

 年末年始よりも落ち着きを見せたものの、いまだ医療提供体制の逼迫も続く。

 入院患者数は1548人と、ピークだった1月12日(3427人)と比べて半減。重症患者数も52人と、1月20日の160人から大幅に下がった。

 ただ、会議では「病床の逼迫が解消されないまま感染が再拡大する可能性がある」との懸念が示された。特に懸念が示されたのが、英国や南アフリカ共和国で流行している変異株だ。都内で14件検出されたことが報告され、会議に参加した専門家からは「従来株から変異株に流行の主体が移る可能性もある。現在の逼迫した医療提供体制では、変異株に対応できなくなる可能性がある」と指摘が出た。

 また、会議では都内の感染状況について4段階で最も深刻な「拡大している」、医療提供体制も最も深刻な「逼迫している」との評価が維持された。

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