男児餓死後もマインドコントロール2カ月 容疑の母親

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板倉大地、川辺真改
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 福岡県篠栗(ささぐり)町のマンションで昨年4月、5歳の男児が餓死した事件で、母親が知人の女から受けていたとされる「マインドコントロール」の状態が男児の死後も約2カ月間続いていたことが、捜査関係者への取材でわかった。福岡県警は、女が作り話で母親を不安にさせて支配したとみる。そのうそを母親の前で一つひとつ暴き、支配を解いていったという。

 県警が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕したのは、碇(いかり)利恵容疑者(39)と知人の赤堀恵美子容疑者(48)。両容疑者は共謀し、2019年8月ごろから碇容疑者の三男翔士郎(しょうじろう)ちゃんの食事を減らしたり抜いたりして低栄養状態にして餓死させた疑いがある。碇容疑者は容疑を認め、赤堀容疑者は「一切やっていない」と否認しているという。

 捜査関係者によると、赤堀容疑者は碇容疑者に18年5月ごろ、「(両容疑者が)ほかの保護者の関係者から裁判で訴えられた」と架空のトラブル話を伝え、「ボス」と呼ぶ別の保護者がトラブルを解決したとして示談金名目で現金を要求したという。県警は、この一件から碇容疑者からの搾取が始まったとみる。

 さらに「ママ友がLINEグループで(碇容疑者の)悪口を言っている」と疑心暗鬼にさせたり、示談金などを捻出させるために始めさせた食事の制限を徹底させる目的で「ボスが監視カメラで見張っている」と不安にさせたりしていたという。

 碇容疑者を周囲から孤立させ、赤堀容疑者が唯一の相談相手になるよう仕向けることで、徐々にマインドコントロール状態に陥ったと県警はみている。

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夕方、床にうずくまる翔士郎ちゃん。母親は119番通報をせず、知人の女を呼んだ。女は「大丈夫」。母親は信じて見守った。「しょうちゃん、元気になって」。

 碇容疑者は赤堀容疑者の指示に従って現金を渡し、食事を極度に制限した結果、昨年4月18日、翔士郎ちゃんは餓死した。ところが県警によると、その後の6月2日にも碇容疑者は「元夫との裁判費用」という虚偽の名目で赤堀容疑者から現金を求められ、渡していたという。

 捜査関係者によると、翔士郎…

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