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 大阪府・市は夢洲(ゆめしま)地区に誘致を目指すIR(カジノを含む統合型リゾート)の全面開業時期を白紙に戻した。整備を終える期限が切れなかったのはコロナ禍で経営が苦しい事業者に配慮せざるを得ないためで、役所優位のパワーバランスが変わったとの指摘がある。来場者の見通しも不透明になり、鉄道各社の延伸投資にも影響が出そうだ。

 IRはカジノ施設に大規模な展示施設や国際会議場、宿泊施設、商業施設などを組み合わせたもの。もともと大阪府市は訪日客の増加を見込んで、国の要件を大きく上回る施設を2025年の大阪・関西万博にあわせて全面開業させる構想だった。

 しかし、2月に修正した実施方針案では20年代後半の部分開業を認め、展示施設の当初規模を国の要件に合わせて下げた。全面開業時の5分の1の「2万平方メートル以上」でOKとしたが、隣の咲洲(さきしま)にある「インテックス大阪」の3分の1にも満たない規模だ。

 宿泊施設も当面は国の要件の「客室が10万平方メートル以上」(2千~2500室規模)で、目指す「3千室以上」は許された事業期間(35年間)内に達成すれば良いとした。延期を繰り返してきた全面開業の時期はついに白紙に戻った。

 大阪のIRに唯一、手を挙げる事業者は米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの連合体。方針案の修正は「コロナ禍で双方の協議が滞った」ためとされるが、実際は事業者側の経営悪化も大きい。

 米MGMが2月10日(現地時間)に発表した20年決算の売上高は、コロナ禍で海外カジノの客が減少するなど約52億ドルと前年比6割減で「ビジネスモデルは非常に厳しい環境」(松井一郎・大阪市長)だ。

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