女形の道「もがいて学ぶ」 若手歌舞伎俳優の中村米吉

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増田愛子
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 おっとりとしたたたずまいに漂う、どこかモダンな感覚。歌舞伎の舞台について語る熱っぽい口ぶりからは、時折20代の若者らしい、ちゃめっ気ものぞく。

 五代目中村米吉(28)。初々しいお姫様やかれんな娘役に加え、2020年の浅草公演では時代物の女房役にも挑戦。いま、伸び盛りの若手女形だ。

 ほぼ毎月のように舞台に立っていた生活は、コロナの影響で一変した。「決まっていた役を演じる機会が無くなるのは、とても悲しいことでした。でも、もっとつらい思いをしている方が、いらっしゃったので……。もちろん、今もそうです」

 自粛期間中は「いつか公演ができるはず」と、あまり思い詰めることなく、過ごしていたという。「再開後、今まで無事に興行を勤められているのは、お客様と関係者のお陰です」

あこがれの曽祖父

 女形として本格的に舞台に立つようになったのは、大学入学後と決して早くない。背中を押したのは、「女形をやってみるのも良いのではないか」という、亡くなった祖母の言葉。そして、代々の俳優たちへの思いがあったという。

京都・南座「三月花形歌舞伎

3月21日まで(12日休演)。Aプロは静御前を壱太郎、佐藤忠信実は源九郎狐を右近。義経は橋之助(偶数日)、米吉(奇数日)。Bプロは静御前を米吉、忠信実は源九郎狐は橋之助、義経は右近(偶数日)、壱太郎(奇数日)。中村福之助、中村歌之助も出演。各プロ、出演者の解説つき。1等1万1千円など。チケットホン松竹(0570・000・489)。

 父は、時代から世話まで、立…

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