バロック演奏の大家で、バッハ演奏の数々の金字塔を残したドイツの指揮者、オーボエ奏者のヘルムート・ビンシャーマンさんが、ドイツ・ボンの自宅で亡くなっているのを4日、家族が確認した。100歳だった。

 1920年、独ミュールハイム生まれ。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のオーボエ奏者を務め、60年に室内オーケストラ「ドイツ・バッハ・ゾリステン」を創設。芸術監督となり、バッハ演奏の権威へと育て上げた。音色の温かさ、人間味あふれる表現に定評があり、世界各地の楽団で指揮をする一方で、指導者としても宮本文昭ら世界中で数多くの後進を育てた。

 初来日は62年。大阪フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団などと共演。2010年に東京で90歳を祝して有志の音楽家と「マタイ受難曲」を、12年に東京、大阪で「ヨハネ受難曲」を率いた。100枚を超えるCDをリリースしている。