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 公益財団法人・島根県体育協会は5日、丸山達也知事が会長を同日付で辞任したと発表した。丸山知事は「聖火リレー中止の検討を表明したことで、協会及び関係者の皆さまに大変なご迷惑をおかけしたことから、会長の職を辞することとした」とのコメントを出した。

 協会によると、丸山知事は知事就任後の2019年6月に会長に就任。今年2月26日、一身上の都合で会長を辞任する旨の書面を協会に提出したという。会長の辞任は定款で想定されていないため、協会は各理事に報告することで辞任を承認したという。

 協会によると、会長は慣例的に知事が務めている。任期途中で会長が辞任した事例について、協会は「極めて異例。今までにないと思われる」という。定款は、会長は法人の業務の決定その他の権限を有しないと定め、国民体育大会(24年から国民スポーツ大会に変更)の結団式で県選手団を激励するなど儀礼的な行為を行うのが役割だという。協会総務・企画課の担当者は「丸山知事の辞任は突然のことで、事務局としては戸惑っている」と話す。後任の会長については「方針は何も決まっていない」という。

 関係者によると、丸山知事は周囲に、辞任理由について2月17日に東京五輪聖火リレーの中止検討を表明し、五輪開催にも反対していることを挙げて、「中止検討は島根県知事として表明したこと。県体育協会長という立場のままでいれば、今回の表明が『協会としての意見なのか』と協会が批判される可能性があり、協会に迷惑がかかる」という趣旨の話をしているという。島根県は30年に国民スポーツ大会を控えており、関係者は「丸山知事は県体育協会の対外的な立場が悪くなることを懸念したのだろう」という。

 丸山知事の会長辞任について、協会の田部長右衛門理事長は「会長辞任は誠に残念だが、今後も丸山知事と一緒にスポーツ振興、特に国民スポーツ大会に向けた取り組みを進めていく」とコメントした。(浪間新太)