拡大する写真・図版2月に東京で上演された舞台「消しゴム山」から。無数のモノと俳優が入りまじるように存在する=高野ユリカ氏撮影

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横須賀から熊本へ移住

 2011年の東日本大震災の発生直後、強く感じたのは「緊張感」だった。

 その日、演劇カンパニー「チェルフィッチュ」を主宰する演劇作家の岡田利規さん(47)は神奈川県横須賀市の自宅に家族といた。翌日、公演に訪れた山口市の劇場で福島第一原発事故を知った。幼い子どもを育てる環境を探し、7月に縁のなかった熊本市に移住。地元の人々や移住者のコミュニティーの中で新しい暮らしが始まった。だが、単身で首都圏に戻って創作に取り組むたびに、社会の空気や自分の立場について、もやもやした思いにとらわれた。

拡大する写真・図版演劇作家の岡田利規さん

おかだ・としき 1973年生まれ。2005年、「三月の5日間」で岸田国士戯曲賞。6月に新作「未練の幽霊と怪物」を上演。バリアフリー型動画配信プラットフォームTHEATRE for ALLで「消しゴム山」を有料配信中。

 「放射能被害をめぐる事実が明らかにされず、それをどう考えるかの見解の相違も世の中にありました。移住せずにとどまった仲間に直接言えないこともあって、しんどかった」

拡大する写真・図版2012年4月に初演された舞台「現在地」から=青木司氏撮影

■「現在地」浮かび上がっ…

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