「夫婦別姓」賛成派と反対派 議論かみ合わないワケは
聞き手・杉原里美
夫婦別姓を認めるかどうかの議論は、賛否の意見が激しく対立します。なぜなのでしょうか。福岡県立大学の阪井裕一郎専任講師(家族社会学)は、「議論がかみ合っていない」と指摘します。
「個人主義」ではなく「個人の自由」
――夫婦別姓の意見の対立をどうみますか。
まず、議論の大前提として、「別姓と同姓のどっちがいいか悪いか」「日本の伝統はどちらか」「男女平等か不平等か」という問題ではないということを確認したいと思います。問われているのは、すべての夫婦に同姓を強制してもいいのかという問題です。
――「家族が崩壊する」「日本の伝統だ」といわれると、賛成派は説明して納得してもらう必要があるのでは。
「別姓家族にも絆がある」と…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り:1738文字/全文:2052文字
【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

Think Gender
男女格差が153カ国中121位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]