乳がん治療の傷痕、気にしないで大丈夫 銭湯貸し切りへ

松尾由紀
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 乳がんを経験した女性たちのために銭湯を貸し切りにし、治療跡を気にせずに大きな湯船を楽しんでもらうイベント「乙女温泉」が3月20日、大阪市東淀川区の銭湯である。乳がん経験者を支援する団体が昨年兵庫県尼崎市で初めて開催したところ好評で、所を変えて開くことになった。

 「乙女温泉」を開くのは、乳がん経験者などでつくる団体「Reborn.R(リボンアール)」。代表の渡辺愛さん(48)=尼崎市=も乳がんのため片方の乳房を全摘出した経験がある。

 Reborn.Rを立ち上げ、多くの乳がん経験者と交流するうちに、治療による傷痕や脱毛などが気になって、温泉や銭湯などの温浴施設を利用できない人たちがいることがわかった。

 「人目が気になり、私も術後しばらくは大好きな温泉に行けなかった。同じように悩む人たち同士なら、勇気をもって服を脱ぐことができると思った」

 昨年10月、銭湯を貸し切りにして、女湯を乳がん経験者らに向けた「ファースト銭湯」、男湯を乳がんに関心のある女性らに向けた「乙女の湯」とするイベント「乙女温泉」を開くと、約30人が参加した。

 その後、知人を通じて大阪市東淀川区淡路4丁目で銭湯「昭和湯」を営む森川晃夫さん(45)と知り合った。ともに家業を切り盛りしていた祖母が乳がんを患った後、客のいる湯には入らないようになってしまったことなどから、活動を応援したいと思ったという。 「乙女温泉」と書いたピンク色ののれんも用意してReborn.Rに贈った森川さんは、「普段から入浴着の方の利用も歓迎している。大きな湯船を楽しむきっかけ作りを手伝いたい」と意気込む。

 イベント「乙女温泉」は午前11時から午後3時まで。最初の2時間は出入り自由で入浴できるほか、参加自由の看護師による乳がんセルフチェック講座(正午)や乳がん経験者の話(午後1時半)などもある。

 大人500円、中学生350円、小学生200円、幼児110円。いずれも入湯料、貸タオル使用料が含まれる。先着20人。参加希望者はReborn.Rにメール(sketchbook.aiai@gmail・com)で申し込む。(松尾由紀)