ケーキの切れ端→酒飲み好みのパフェに 廃棄させず変身

直井政夫
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 まだ食べられるのに捨てられる「フードロス」を削減する動きが国内で活発になっている。和歌山県新宮市仲之町2丁目のバー「BGM」では、商品になりにくいため、廃棄されることが多いケーキの切れ端を使ったパフェ「はしっこパフェ」がメニューにある。考案したオーナーの仲村軍馬さん(32)は「フードロスを減らすのは時代の流れ。少しでも手伝いたい気持ちです」と話した。

 仲村さんがケーキのフードロスを知ったのは、昨年7月。同い年で知人のケーキ店主が、チョコレートケーキなど成形のために切った食材の端の部分の処理に困り、仲村さんへ買い取りを依頼した。

 仲村さんは新メニューの試作に取りかかり、バーらしく「大人の味」を目指した。甘さを抑えたケーキの切れ端と麦などのシリアルを敷き、バニラアイスやイチゴなどの季節の果物、生クリーム、粉ココアなどで飾った。紀南らしさを演出しようと、古座川町で農薬や化学肥料を使わずに栽培されたバラのジャムを添えて香りづけした。

 昨年9月に完成。月に30品ほどの注文があり、約8割がノンアルコールを楽しむ女性という。試食すると、チョコの苦みとジャムの高貴な香りが複雑にからみ、酒飲みたちの好みにも合いそうだ。

 仲村さんは新宮市育ち。20歳から東京・銀座や名古屋、ベトナムのバーやレストランで修業を積み、2017年に故郷で開店。店内に葉巻を置き、昨年10月に東京で開かれた葉巻に合うカクテルのコンテストで優勝するなど技量も上げている。「地元の人も、出張で訪れた県外の人も気軽に入れる店にしたい」と意気込んだ。(直井政夫)