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石田まさ子さん(88)

 静岡県の焼津で生まれ育った。父母は小売もする卸の雑貨商だった。焼津駅から15分の家がびっしり立て込む地域でした。

 近所付き合いがよかった。燃料節約のため、3軒くらいが交代でもらい風呂をした。本好きで博学な印刷屋さんがいて、風呂を待つ間、「里見八犬伝」などを読ませてもらった。近所の子の子守をしょっちゅうしている家もあった。夏は外に縁台を出し、カルタや百人一首をした。道幅が狭いから「おーい」と呼べば、すぐ出てくる。2軒隣は、イワシではんぺんを作る家だった。同級生も午前2時ごろから手伝っていた。朝、登校で呼びにいくと、くたびれて寝ていた。

 戦争が始まっても最初は、のんびりしていた。家の中に防空壕(ごう)を掘ったが、実際は物置にしていた。米爆撃機が1機、駿河湾から飛行機雲を引いて上空を飛んでいくのを、家の2階から見ていた。きれいだった。

 疎開の子が増え、うちにもいと…

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