中国がのぞかせた「弱気」 具体的な成長目標示さず

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北京=西山明宏 北京=冨名腰隆
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 中国の習近平(シーチンピン)指導部は、5日開幕した全国人民代表大会(全人代)で、14億人の大国が新しい発展段階に入ることをアピールした。しかし、新たな経済5カ年計画で経済成長率の具体目標を示さないなど、これまでにない「弱気」ものぞく。背景にあるのは、内外に山積する課題だ。

 「デジタル社会構築のペースを上げ、『デジタル中国』を築く」

 「強大な国内市場の整備と、貿易強国の建設を調和させながら推進する」

 新型コロナ対策で青いマスクをした約3千人の全人代代表を前に、李克強(リーコーチアン)首相は新たな経済方針「第14次5カ年計画」を説明し、「成果を上げ中国共産党創立100周年を祝わねばならない」と強調した。

 コロナ禍のなか、中国は厳しい感染抑制策で経済活動を再開させ、昨年の国内総生産(GDP)成長率は前年比2・3%増。主要国で最も速い回復を遂げた。

 ただ、李氏は「我々は直面する課題と試練をはっきりと認識している」と述べ、危機意識も色濃くにじませた。

 第14次5カ年計画は「年度ごとに実際状況に応じて経済成長の目標を打ち出す」との表現にとどめ、具体的な成長目標を打ち出さなかった。地方政府の政策の目安にもなってきた長期の目標値を打ち出さないのは異例のことだ。成長のスピードを強調してきたこれまでとは異なる政府の慎重な姿勢を印象づけた。

米国と対立・少子高齢化の足音

 背景には、中国経済が以前の姿を取り戻したわけではないという現状がある。

 昨年の経済成長を引っ張った…

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