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 コロナ禍による巣ごもり需要で、家庭用ミシンの売れ行きが堅調だ。ファストファッションの流行で衣料品や小物が安く買えるようになり、手作りや補修をする人が減っていたが、巻き返しの糸口をつかみつつある。

 経済産業省の生産動態統計によると、昨年12月の国産家庭用ミシンの販売台数は4682台で、3681台だった前年同月と比べて3割近く増えた。前年同月を上回るのは5カ月連続。コロナ禍を受けた生産態勢の縮小で春ごろは落ち込んだが、年後半にかけて急回復している。

 創業75年のミシンメーカー、アックスヤマザキ(大阪市)は昨年3月、「子育てにちょうどいいミシン」を発売した。気軽に使えるように横幅は雑誌と同程度の大きさに抑え、重さは一般的なミシンの半分程度(2.1kg)にした。

 マスクを手作りしたいという需要が追い風となり、インターネット通販だけで4万台が売れた。「1万台売れればヒット」と言われるなかで異例の売れ行きだ。山崎一史社長は「家ですごす時間が増え、ミシンの楽しさを改めて認識してもらえた」。

 ブラザー販売(名古屋市)でも、マスクが品薄になっていた昨年2月ごろにミシンの売り上げが急増した。昨年4~10月、マスクの作り方を紹介したサイトの閲覧数は前年と比べて1千倍に増えたという。いまも好調が続いており、売り上げは前年と比べて3割増のペースだ。

 今年1月には希望小売価格が220万円(税込み)の「国内最上位モデル」を発売した。刺繡(ししゅう)の模様を布地に投影できるプロジェクターを搭載しており、縫い始める前に完成イメージを確認できるなど、便利な機能を多数搭載する。

 目標販売台数は1年で20台。「軽自動車より高いミシンが売れるのかという不安はあったが、販売は順調」(広報)という。(筒井竜平)

 《メモ》 アックスヤマザキの「子育てにちょうどいいミシン」=写真=は税込み1万1千円。スマートフォンでQRコードを読み込めば、解説動画を見ながら簡単に操作できる。購入はホームページ(https://www.axeyamazaki.co.jp/別ウインドウで開きます)。(知っとこ!DATA)