第7回「結婚しない」に理由を求める空気 しんどくないですか

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中井なつみ
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 「去年までは旅行でも何でも好きなことをポンポンしていたけど、二十代の後半にはいった最近は、ちょっと控えちゃう。まわりの制約がすごくあるんです。“いい年をして”とか」(25歳)「母がいうんです。並の生活をしなきゃいけないって。親としては結婚してもらいたいし、それが女の道じゃないかって……」(26歳)

 未婚女性たちに向けられる「結婚は?」というプレッシャー。1971年4月11日の朝日新聞朝刊の連載「男と女」で、こんな声がいくつも紹介された。見出しは「憂うつな24歳」だ。

 当時、女性の平均初婚年齢は24・2歳。その後、女性の社会進出が進み、男女とも平均初婚年齢は当時から右肩上がりに。2019年の数値は、男性が31・2歳、女性は29・6歳となり、50歳時点で婚姻歴のない人の割合を示す生涯未婚率も、90年代以降に急カーブを描く。当時は男女とも5%未満だった未婚率は、15年に男性23%、女性14%に。結婚に対する価値観も多様化したとみえる一方、「いつかは結婚を」というプレッシャーは、過去のものになっていない。

 「そろそろ結婚?」。都内の会社員の女性(28)は、ここ1~2年、社内でこうした話題を振られる機会が急に増えた。同僚の男性は「彼女は?」と話題を振られるのに、自分は「結婚は?」と聞かれる。祖母も、「行き遅れないでね」と口にするという。

 結婚願望がないわけではない。ただ、「結婚するのが幸せ」といわんばかりの空気に息苦しさを感じる。「自分の選択ではなく、『こっちが幸せ』と示されたレールに乗らなければならない。そんな感覚です」

ジェンダーをめぐる状況は何が変わり、何が変わらずにきたのでしょうか。50年前の新聞と、今とを行き来しながら考える連載です。

 学生時代は、友人と結婚の話…

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男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]