「東京に全員いる必要ない」アイリスオーヤマの成長戦略

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聞き手・西尾邦明
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 コロナ禍をきっかけに企業が本社機能を地方に移す動きが出ている。すでに半世紀近く前、倒産の危機で大阪から宮城への移転を経験したのがプラスチック製品や家電を手がけるアイリスオーヤマだ。「地方だからこそ成長できる」と言い切る大山健太郎会長(75)に、その理由を尋ねた。

拡大する写真・図版インタビューに応じるアイリスオーヤマの大山健太郎会長。「一番大事なのは明日に明るく。コロナもいずれ収束する。そう思うと、元気が出てきませんか」=宮城県角田市

おおやま・けんたろう 1945年生まれ。64年、大阪府布施市(現東大阪市)の大山ブロー工業所を父の急逝に伴い引き継いだ。71年に大山ブロー工業(現アイリスオーヤマ)として株式会社化し、社長就任。2018年から現職。

 ――東京からの本社機能移転が相次いでいます。

 「当たり前ですよ。ドイツフランスも、大企業の本社が首都にあるのはごく一部。米国のマイクロソフトやアマゾン、スターバックスの本拠は、西海岸の北の外れの地方都市シアトルです。理由は生活環境がいいから。東京で通勤に往復3時間もかけ、そこからよいアイデアが出るでしょうか。今はネットの発達で、どこでも仕事ができます」

 ――地方でも企業は成長できるということですか。

 「地方だからこそ、成長できるんです。需要創造型のビジネスは、地方こそ適している。プラスチック製の植木鉢をヒットさせましたが、庭がなければ着想できません。ペット用品も家電も、地方に拠点を構えるからこそ、生活者視点のアイデアが出てくる。首都圏の市場は大きいけれど、地方全体はもっと大きい。ユニクロは山口、ニトリは札幌発祥です。我々は生活者の代弁者として市場を切り開く。東京に全員いる必要は全くありません」

「3密」の元凶は東京一極集中

 ――大企業の地方移転では何が重要ですか。

 「一朝一夕にはいかないでし…

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