江戸時代の農村に「自治体」 役人のモラル厳しく規定 

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今井邦彦
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 熊本藩の元「惣庄屋(そうじょうや)」の家に伝わり、5年前の熊本地震の際に研究者らによって救出された古文書の研究などから、江戸時代後期の同藩の農村では、百姓(農民)出身の地方(じかた)役人たちが行財政を運営する「地方自治体」の原型ともいえるシステムが生まれていたことが分かってきた。明治維新による廃藩置県で地方行政の仕組みは大きく変わったが、こうした地方役人たちが引き続き町村の職員となり、地域の近代化を支えていた。

拡大する写真・図版熊本大学永青文庫研究センターが刊行した「細川家文書 地域行政編」(吉川弘文館)

 2月、熊本大学永青文庫研究センターが刊行した「永青文庫叢書(そうしょ) 細川家文書 地域行政編」(吉川弘文館)には、熊本藩藩主の細川家、筆頭家老の松井家などの武家に伝わってきた藩の行政文書に加えて、多数の農村関係の古文書が、写真や活字化された資料として初めて掲載された。中でも注目されるのが、江戸後期に惣庄屋を務めた古閑(こが)家に伝わった文書類だ。

 熊本藩の農村部は、平均30…

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