「ご飯ちょうだい」訴えたのに 虐待はエスカレートした

有料会員記事

板倉大地、川辺真改 宮坂知樹
[PR]

 福岡県篠栗(ささぐり)町で昨年4月、5歳の男児を餓死させたとして母親と知人の女が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕されて9日で1週間となる。福岡県警は、女がマインドコントロール状態の母親に一家の食事を制限させ、男児を死なせたとみる。さらにコロナ禍がその死を早めた可能性があることも明らかになった。

 県警によると、逮捕されたのは母親の碇(いかり)利恵容疑者(39)と知人の赤堀恵美子容疑者(48)。2人は2019年8月ごろから碇容疑者の三男翔士郎(しょうじろう)ちゃんに十分な食事を与えず低栄養状態にして20年4月18日に死亡させた疑いがある。

 両容疑者は同じ幼稚園に子どもを通わせる「ママ友」として知り合った。県警によると、赤堀容疑者は「あなたの夫が浮気している」「(両容疑者が)ママ友に提訴された」などとうそを言って碇容疑者を不安にさせ、調査費や解決費名目で現金を要求。碇容疑者は赤堀容疑者を「トラブルを解決してくれる友人」として信頼し、次第に赤堀容疑者の指示通りに動くようになり、金も渡し続けたとみる。碇容疑者は生活保護費や児童手当などの収入のほか、車を売ったり親族に借金したりして金を集めたと供述しており、赤堀容疑者に渡した金は総額で1200万円を超えるという。

 捜査関係者によると、碇容疑者と3人の子どもの食事は、赤堀容疑者が数日に1度運んでくるパンや菓子、米などに制限されていた。翔士郎ちゃんは時折、「お腹空いた」「ご飯ちょうだい」と碇容疑者に訴えていたという。翔士郎ちゃんが幼稚園に持っていく弁当は、前日の夕食を半分残したもので、19年10月ごろには幼稚園から痩せた理由を聞かれたため、赤堀容疑者は虐待の発覚を恐れて退園させたという。

「しつけ」と称してエスカレートした虐待

 長男と次男は学校給食でなん…

この記事は有料会員記事です。残り1055文字有料会員になると続きをお読みいただけます。