電動車いすの男性、車にはねられ死亡 障害者支援に奔走

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加治隼人
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 北九州小倉北区で2月、赤信号の交差点に入り、電動車いすの男性をはねて死亡させたとして、福岡県警は8日、ワゴン車を運転していた田川市弓削田の会社員久木優容疑者(21)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の疑いで逮捕し、発表した。

 発表によると、久木容疑者は2月26日午前10時半すぎ、北九州小倉北区白銀1丁目の国道3号でワゴン車を運転し、赤信号の交差点に進入。電動車いすで横断歩道を渡っていたNPO法人代表の後郷(ごごう)法文さん(46)=同区大手町=をはね、太ももの骨折などのけがを負わせ、死亡させた疑いがある。死因は外傷性出血性ショックだった。

 県警は事故後、久木容疑者から任意で事情を聴くなど捜査を続け、防犯カメラの映像などから、車側が赤だったと判断した。小倉北署によると、久木容疑者は「事故を起こしたのは間違いないが、信号の色は分からない」と、容疑を一部否認しているという。

 警察庁によると、電動車いすが絡む交通事故は2012~16年の5年間で計922件あり、34人が亡くなった。約6割が横断中の事故だったという。

 電動車いす安全普及協会によると、19年度の国内出荷台数は2万6817台。運転免許証を返納した高齢者の移動手段などとして需要が高まっており、出荷台数は増加傾向だという。同協会では電動車いすの利用者と車のドライバーの双方に注意点を伝えるマニュアルを作成し、ホームページに掲載している。

 協会の担当者は「電動車いすは歩行者扱い。ドライバーは歩行者を保護する義務がある。交通ルールを守って事故を減らすしかない」と話す。(加治隼人)

 事故で亡くなった後郷法文さん(46)は北九州市のNPO法人「自立生活センターぶるーむ」の代表。首から下が動かない重度の障害がありながら、同じような境遇で生活に困る障害者の支援に奔走するなか、仕事で事務所に向かう途中の事故だった。

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