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 新型コロナウイルスの感染拡大で病床が逼迫(ひっぱく)したことを受け、厚生労働省が病床確保計画を見直すよう都道府県に求める方針であることが8日、わかった。昨年末から続く第3波のピークの2倍程度の感染者数に対応できる体制をめざす。地域の医療機関の役割分担を明確にすることで強化を図る。

 7日のテレビ番組で田村憲久厚労相は「(第3波の)倍くらいの感染者でも対応できるくらいにしないと」と見直す考えを示していた。

 新型コロナ患者の入院者は年末年始に急増。東京都では1月中旬、確保した病床の使用率が8割を超えた。こうした状況を受けて厚労省は2月、大学病院などが重症者を、公立・公的医療機関など地域の中核的な医療機関が中等症の患者を担当するなどして医療機関の役割を明確にするよう、都道府県などに求める通知を出した。今の病床確保計画は昨年6月、第1波を踏まえて厚労省が都道府県に作成を求めた。だが、第3波では医療機関の役割分担がうまく機能せず、病床逼迫が相次いだ。

 厚労省は次の感染拡大に備えるため、近く病床確保計画を改めて作成するよう都道府県に求める。具体的には、地域の医療機関や自治体が話し合い、コロナ患者を診る医療機関を症状別に分類する。その上で、感染状況に応じた病床数を決める。

 コロナ患者を受け入れることが難しい中小病院などは退院基準を満たした患者の受け入れを担う。自宅や宿泊施設で療養する軽症や無症状の人の健康管理は診療所や訪問看護ステーションが支援する仕組みを強化する。

 このような患者受け入れの仕組みに基づいた病床数などを反映した病床確保計画を作成してもらう。確保する病床を単純に2倍にするのではなく、第3波のピークの2倍程度の感染者数の入院や療養に対応できる体制をめざす。ただ、医師会なども含めて関係者の連携が不可欠で、実効性のある計画を作るには地域で十分な議論が必要となる。

 厚労省幹部は「コロナの大きな受け皿を作るとともに、(コロナ以外の)一般医療をやり遂げるためだ」と述べ、コロナ患者以外の医療が機能不全に陥ることを防ぐ狙いもあるとした。(姫野直行)