GDP、年率換算11.7%増に修正 10~12月期

山本知弘
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 2020年10~12月期の国内総生産(GDP)2次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比2・8%増、年率換算で11・7%増だった。先月公表の1次速報(年率12・7%増)から下方修正されたものの、年率22・8%増を記録した7~9月期に続き、堅調な回復ペースを保ったことが確認された。

 内閣府が9日公表した。プラス成長は2四半期連続。2次速報では最新の統計を反映し、一部の個別項目の数値を修正した。

 GDPの下方修正の主な要因は、民間在庫の下ぶれだ。1次速報ではGDPへの寄与度が前期比マイナス0・4ポイントだったが、2次速報はマイナス0・6ポイントに。原油・天然ガスや自動車などの在庫が減った。SMBC日興証券の丸山義正氏は「在庫の下ぶれは、半導体不足で思うように自動車がつくれなかったことも一因。それだけ内外の需要が強かった」と指摘する。

 設備投資も、1次速報の前期比4・5%増から4・3%増に下方修正された。

感染「第3波」受け、再び落ち込む個人消費

 一方、個人消費は前期比2・2%増、輸出は11・1%増で、それぞれ1次速報と同じだった。

 実質GDPの実額は年換算で541兆円。水準で見ると、コロナ危機が深刻化した4~6月期に落ち込んだ分の9割をその後の2四半期で回復した計算だ。

 ただ、今年に入って回復の勢いは失速している。感染「第3波」を受けて、1月に2度目の緊急事態宣言が大都市圏で出たためだ。この影響で、GDPの半分以上を占める個人消費は再び落ち込んでいる。

 総務省が9日公表した1月分の家計調査では、2人以上世帯の消費支出は26万7760円。実質で前年同月を6・1%下回った。中でも外食の飲酒代が9割減、鉄道運賃は7割減など、サービス消費の冷え込みが鮮明だ。消費支出は前月比(季節調整値)でも7・3%減に急落した。

 1~3月期のGDPについて、西村康稔経済再生相は9日の記者会見で「昨春ほどでないにしても、マイナスを覚悟しないといけない」と述べた。民間でも、3四半期ぶりのマイナス成長とみる専門家が多く、年率数%~10%の減少との予測が出ている。(山本知弘)