「体は文系、心は理系」 桝太一アナ、悩んだ末の結論は
10年間、朝の情報番組「ZIP!」の総合司会を務めた日本テレビの桝太一アナウンサーが4月から「真相報道バンキシャ!」のキャスターへ。「理系アナ」として知られますが、かつては進路について悩んだそうです。意外な過去と新たな道を進む今の心境について、聞きました。
1981年、千葉県生まれ。東京の麻布中学・高校を経て、東大大学院農学生命科学研究科修了。2006年、日本テレビ入社。11年、「ZIP!」の総合司会に就任。今年4月からは「真相報道バンキシャ!」のキャスターになる。著者に「理系アナ桝太一の生物部な毎日」(岩波ジュニア新書)、5月に「岩波ジュニアスタートブックス」から新刊が出る予定。
子どものころから虫を追いかけるのに夢中で、中高は生物部でチョウとか生き物を観察して、感動してきました。が、もともと国語が得意だったんです。
文学少年で、生物以外の理系科目が、とくに数学が大の苦手。体は文系、心は理系。自分のやりたいことと能力が一致しないのがずっとつらかったですね。
研究者になろうと、東大の農学系に進学しましたが、親にも「なぜ、そんな危なっかしい道をいくのか」とけんかになるほど反対されました。当時は就職も文系が有利、とくに「生き物系」は就職口も少なかった。ただ「好きだから」という理由だけで行った感じですね。
統計学が苦手 論文を書くのにも苦労
大学ではアナゴ、大学院ではアサリの研究をしました。生き物には土日もないから、僕も潮の周期にあわせて、曜日の感覚もない生活でした。年中、昼夜を問わず、潮干狩りをしていました。
指導教官は日野明徳先生、人間的にも学問的にも尊敬していて、ゼミは自由な雰囲気で、アサリの観察は楽しかった。でも大学院でも数学、特に統計学が苦手で、論文を書くのに苦労しました。
周りのレベルの高さにも驚き、この先、研究者としてやっていけるのかと不安になってきた頃のこと、英語の論文を翻訳し、内容を発表することになった。
自信は全然なかったけれど…
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