不眠症の疑い、35%に増 東日本大震災の被災者

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編集委員・辻外記子
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 東北大学の辻一郎教授(公衆衛生学)らのグループが、10年間にわたって仙台市宮城県石巻市に住む東日本大震災の被災者の健康を調査した結果をまとめた。不眠症の疑いがある人の割合は近年、増加に転じ、2020年は35%。65歳以上で要介護認定を受けた人の割合は、8年で4倍に急増するなど深刻な実態が浮かんだ。

 11年から毎年実施し、20年は石巻市の2315人と仙台市の511人(18~103歳、平均年齢63歳)が郵送での問いに答えた。

特集企画「海からみた被災地」

東日本大震災による津波は、陸地だけでなく海の中にも大きな被害をもたらした。大量のがれき、失われた漁場……。あれから間もなく10年。豊かな海はどう変わったのか。震災3カ月後から継続的に被災地の海を潜水取材してきた朝日新聞フォトグラファーたちが報告する。

 不眠症の疑いがある人の割合は、11年は42%、16年は32%と落ち着いてきた。だが19年は34%、20年は35%と増加傾向にある。

 石巻分の19年と20年を比べると、不眠症の疑いがある人は統計学的に有意に増えていた。研究グループは、新型コロナウイルス感染への不安やそれに伴う活動量の低下、収入減が影響したとみている。

 からだの不調では、腰痛があったのは13年25%、20年24%とほぼ同じ。手足の関節痛やひざの痛み、肩こりも依然として多かった。

 65歳以上で要介護認定を受けた人の割合は、11年は5%。12年9%、14年15%、19、20年は20%と急増した。認知症があるなど手厚い介護が必要な「要介護3」以上の割合の増加が顕著で、12年は14%、20年は36%だった。

 一連の調査では、地域のボラ…

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