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 国会に提出する法案で、政府が失態を重ねている。誤字や欠落、不祥事による法案取り下げ、調整不足による提出期限超え――。与野党から「前代未聞の緩みだ」などと厳しい声が相次いでいる。

 通常国会に法案を提出する期限だった9日。坂井学官房副長官は衆院議院運営委員会理事会で4件の法案をめぐる問題を説明したうえで、陳謝した。

 デジタル改革関連法案の誤字や表記ミス▽地域的包括的経済連携(RCEP)協定承認案の日本語訳の欠落や重複▽保険料誤徴収などの発覚による貿易保険法改正案提出見送り▽与党内の調整が進まず、土地規制強化法案の提出期限が間に合わなかったこと――の4件だ。

 高木毅議運委員長(自民)は「国会に対して、少し緊張感を持って対応して頂かないと困る」と苦言を呈した。小川淳也・野党筆頭理事(立憲)は「前代未聞の緩みだ」と指摘した。

 特に菅義偉首相肝いりのデジタル庁創設を含むデジタル改革関連法案では、法案の参考資料である要綱や参照条文などに誤字や表記ミスなど、計45カ所も誤りが見つかった。参照条文の数字や、「地縁」を「地緑」と間違えるなどした。2月9日の提出直後の12日に気づいたというが、国会への報告は審議入りした3月9日になった。

 平井卓也デジタル改革相はこの日の本会議で「多数の誤りがありましたことに、まずおわびを申し上げます」と陳謝。立憲の森田俊和氏は「この法案に臨む政府の姿勢は、一体どんなものなのかと心配になる」と問題視した。

 立憲の安住淳国対委員長は「今までの日本の役所でここまでずさんなものはない。チェック態勢が本当にどうなっているのか」と厳しく指摘した。国民民主党の玉木雄一郎代表もツイッターで「あり得ないようなミス。デジタルガバメント以前の問題だ」と批判した。(松山尚幹、小泉浩樹