新型コロナウイルスの感染拡大後、世の中に出回るお金の量が急増している。日本銀行が9日発表した2月分の統計によると、前年比8%増の1485兆円で過去最高の伸びだった。企業への融資や1人10万円の特別定額給付金などが影響している。こうした潤沢なお金が最近の株高の一因にもなっているとみられる。
日銀のマネーストック速報によると、金融機関などから供給されているお金は計1485兆円で、うち企業や家計の預金が829兆円。前年比約16%増で、12カ月連続で過去最高を更新した。現金は約6%増の110兆円だった。
お金の流通量が急拡大し始めたのは、コロナの感染が広がり始めた昨年春。経営に苦しむ中小企業などに対し、実質無利子・無担保の有利な融資が昨年3月にスタート。5月には1人10万円が支給され始め、口座への振り込みなどが始まった。給付金の一部は消費に回る一方で、かなりの金額が口座に預金として置かれたままとみられる。今は2度目の緊急事態宣言が出て外出や旅行をしにくく、収束時期が見えず将来不安も消えない。お金が消費に回りにくい状況が続いている。
「後ろ向き」な資金が投資に
一方で、お金が流れていると…
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