7千キロ漂流した「奇跡の鳥居」 青森の神社に解説板

横山蔵利
[PR]

 東日本大震災の津波で流されて米国で見つかり、青森県八戸市大久喜地区の厳島神社に再建された「奇跡の鳥居」について後世に伝えようと作られた解説板が完成し、市立大久喜小学校で6日、除幕式が行われた。解説板は二つ作られて一つは神社の前に設置され、もう一つは再建に尽力してくれた米オレゴン州・ポートランドへ友情の証しとして贈られる。

 厳島神社の鳥居は、津波で3基すべてが流された。このうち2基の上部の笠木と呼ばれる部分が、2年後に約7千キロ離れたオレゴン州の海岸で見つかった。

 日本文化などを紹介する「ポートランド日本庭園」に一時保管され、その後笠木に書かれていた文字から厳島神社のものと判明。2015年秋に日本に返還され、その翌年、厳島神社に再建された。以来、「奇跡の鳥居」と呼ばれている。

 完成した解説板は横1・8メートル、縦1・2メートル。津波で流されてから再建されるまでの経緯のほか、鳥居がきっかけで日米両国の間に新たな絆と友情が育まれたことなどが記されている。

 6日の除幕式には、鳥居の奉納者や地元の小中学生のほか、ポートランド日本庭園の内山貞文さんもオンラインで参加した。小林眞市長が「震災で厳しい状況が続くなかでも、勇気がわき、元気づけられるのがこの鳥居の物語です」とあいさつし、内山さんがオンラインで「笠木を縁に交流が続いている。ポートランドにも遊びに来てください」と呼びかけた。

 式に参加した大久喜小の高清水尊(みこと)さん(6年)は「解説板ができたことで、(震災のことを)忘れずに思っていられる。これからも大切にしたい」と話した。(横山蔵利)