食の安心得るには 原発事故後、自ら測った人々の気づき

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小林未来 大村美香 聞き手・前田朱莉亜
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 東京電力福島第一原発事故の後、公的機関による放射性物質検査と別に、市民が自分の食べるものを測ってみる動きが広がりました。「人任せにせず自ら動こう」。その試みは「リスク」の理解にどんな影響をもたらしたのでしょうか。

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震災後に生まれた双子の娘とキッチンに立つ本田真理子さん=本人提供

 家族で食べるのと同じ食事を、1人分多く作って冷凍する。これを2日分、生活協同組合の検査センターに送る。

 福島県郡山市に住む保健師、本田真理子さん(45)は、東日本大震災翌年の2012年から毎年1、2回、この「家庭の食事調査」に参加してきた。調べるのは、食事中の放射性物質だ。

行政の発表と異なる意味

 震災時は夫婦と息子2人の4人家族。当時、県内では空間線量が大きな関心事。食事以外の生活でも被曝(ひばく)のリスクがあり「福島産を食べないわけではなかったが、食品からの被曝はできるだけ抑えたかった」。特に心配だったのは知人や親戚からもらう自家栽培の野菜類。多いときは食卓の野菜のほとんどを占めることもあり、調査に参加した。

 結局、放射性セシウムが検出…

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