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大災害起きたら「死ぬしか」 障害者アンケ、孤立鮮明に

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木下広大
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 【香川】大規模災害が起きたら「死ぬしかない」、避難所に行くかは「分からない」――。高松市の障害者団体などが行った防災アンケートで、当事者からこんな諦めに近い声が上がった。地域の防災計画から障害者が取り残されている現状も浮き彫りになった。

 アンケートは、高松ボランティア協会の事務局長で自身も脳性小児まひがある武田佳子さん(64)らが発案した。県内七つの障害者団体で「災害弱者安心ネットワーク高松」をつくり、2019年11月~20年7月に養護学校や福祉施設などを通して市内を中心に当事者ら710人に回答してもらい、結果を今年2月にまとめた。

 21の設問では、障害者が災害時にどう行動するか、行政の支援策の利用状況、地域の防災訓練に参加しているかどうかなどを尋ねた。回答者は半数以上に知的障害があり、年代別では10代が多かった。養護学校などの回収率が高かったためとみられるという。

 浮き彫りになった課題の一つは、避難所の使いにくさだ。災害時に避難所へ行くか、という問いに「行かない」または「分からない」と答えたのは408人で、「行く」と答えた人より7割ほど多かった。避難所で一定期間を過ごせるかについても「できない・分からない」と答えた人が最も多くなった。

 理由としては「避難所がバリアフリーではなく、使えない」「慣れない場所だと、パニックを起こして大声を上げたりする」「他人に迷惑をかける」といった回答があった。避難所に行かないと答えた人たちは「家で待つ」「いつもの施設なら」などと答えた。

 南海トラフ地震など大規模災害時の避難や防災についてどう考えているか、という設問では、自由記述で「起こったら死ぬしかない」といった回答もあった。武田さんは、障害者が地域の人と一緒に避難するには、「普段から顔の見える関係づくりが必要」と話す。

 ただ、アンケート結果によると、地域の防災訓練などに参加したことのある障害者は3割にも満たない。その理由の多くは「連絡や誘いがない」ためだ。

 武田さんらは、各避難所に障害者福祉の専門家を置くなどして、障害者が避難しやすい環境を整えて欲しいと訴えている。報告書は2月に市に提出し、今後は学校や地域のコミュニティセンターにも配る予定という。

支援策、3割「知らない」 手助けに地域差も

 アンケートでは、「支援策を…

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