自民運動方針案、今年は改憲よりコロナ 不祥事で反省も

笹井継夫
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 自民党は9日の総務会で2021年党運動方針案を了承した。今年は、憲法改正方針に代わり、新型コロナウイルス対策を前面に打ち出す内容となった。また、選挙違反事件など相次ぐ不祥事を受けた反省も明記した。

 安倍晋三前首相が総裁だった昨年の運動方針は、前文に続く章で憲法改正を取り上げた。そこでは、「未来に向けた国づくりに責任を果たすため憲法改正を目指す決意である」とうたっていた。

 今年の方針案では、前文に続く章には新型コロナ対策を置き、憲法改正成長戦略や震災復興といった各種政策の最後に紹介。「憲法改正原案の国会発議を目指す」としたが、昨年の「憲法改正を目指す決意」といったような強い表現は使われていない。

 また、参院選広島選挙区をめぐる公職選挙法違反事件や、元農林水産相が在宅起訴された贈収賄事件などを念頭に、前文に「常に自らの政治行動を省みながら襟を正して国民に訴えていく」と記載した。

 さらに「女性が個性と能力を発揮できる公正な社会の実現」という章も新設。再就職支援や女性候補の発掘などに取り組む考えを示した。

 運動方針案が採択される21日の党大会は初めてインターネットでの配信を予定している。笹井継夫

自民党の運動方針案(骨子)

新型コロナウイルス

・医療提供体制の充実強化

・変異株のモニタリング強化

【ポストコロナ】

・企業・行政・個人でデータ流通が可能な環境を整備し、経済成長を目指す

・2050年の温室効果ガス排出実質ゼロとする「カーボンニュートラル」の実現

【女性活躍】

・デジタル業界などへの再就職支援

・女性候補者の発掘、育成の取り組み強化

憲法改正

憲法改正原案の国会発議を目指す

国民投票法改正案の成立に努める