全62銘柄の3割で5%超保有 日銀のJリート買い入れ

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座小田英史、渡辺淳基
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 東京証券取引所に上場する不動産投資信託(Jリート)の全62銘柄(2020年末時点)の3割で、日本銀行が5%超を持つ大口投資主になっている。日銀が買い入れを始めてから10年を迎え、リート市場での存在感は高まり続ける。市場をゆがめているとの見方も出ている。

 Jリートを5%超持つ際に出す報告書から日銀の保有分を集計すると、昨年末時点で大口投資主(発行済投資口数の比率5%超)となったのは20銘柄。一部は10%に迫る。また、日銀公表の保有基準から推計すると最大15銘柄で5%以下を持つとみられる。保有分の時価総額は7074億円(20年9月末時点)。Jリート全体の約14兆円の約5%になる。

 ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏の試算によると、日銀が持つETF(上場投資信託)の時価総額は昨年11月末時点で約45兆円。東証1部全体の時価総額の7%弱の株式を間接的に持ち、日本最大の保有者だ。

 Jリート保有額はETFより小さいが、購入対象が一部銘柄に偏りがち。投資先の倒産などで損失を被るリスクを減らすため、高格付けの銘柄のみを買うためだ。対象になるか否かで市場の評価が変わるなど、弊害が指摘されている。井出氏は「日銀のリート保有は偏りがあり、ETFと同様に官製相場の色彩が強い。投資家が日銀の動向を意識せざるを得ない状況は健全とはいえない」という。

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