ワクチン外交 日本は冷蔵輸送支援 「ない袖振れない」

新型コロナウイルス

佐藤達弥
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 政府は9日、途上国新型コロナワクチンの保冷設備などを整えるため、東南アジアなど25カ国に45億円を緊急無償資金協力として拠出することを決めた。日米豪印の4カ国で進めるアジアでのワクチン配布計画でも、日本が冷蔵輸送支援などを担う方向だ。中国のワクチン外交に対抗する狙いだが、自前のワクチンがない日本外交の弱みも露呈している。

 「ワクチンを一人一人に届けるラストワンマイル支援。かつてないスピードで実施していきたい」。茂木敏充外相は9日の記者会見で力を込めた。計画では東南アジア(20億円)、南西アジア(15億円)、太平洋島嶼(とうしょ)国(10億円)の25カ国に保冷設備や運搬車を供与し、低温でワクチンを運ぶ「コールドチェーン」整備を支援する。

 一方、中国やロシアは独自に途上国ワクチンを配り、影響力を拡大している。日本外務省幹部は「仲良くすればワクチンをあげるというやり方では各国に平等に行き渡らない。日本は公平な分配を目指す」と強調する。

 これに対し、12日にもオンライン形式で開かれる予定の日米豪印の4カ国(QUAD)による初の首脳協議では、アジアへのワクチン配布が話し合われる見通しだ。ただ、製造能力をもつ米印に比べ、自前のワクチンをもたない日本にできることは限られる。日本政府関係者は「ない袖は振れない。やれることをやるしかない」と話す。(佐藤達弥)

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