【動画】A scene「あの日、自宅が流された 被災地とともに歩むカメラマン」
さっきまで自宅があった場所にカメラを向けた。「ここに自宅があるはずなんですが、ありません」。10年前の、あの日――。
リポートしたのは、宮城県気仙沼市の千葉顕一さん(63)。県内をエリアとするテレビ局・東日本放送(仙台市)の気仙沼支局カメラマンだ。
もとは電器店の店主。テレビの仕事は趣味のビデオカメラを生かした副業だった。支局カメラマンとして活動を始めたのは30年前から。気仙沼名産のカツオの水揚げやワカメの入札、満開のツツジといった季節のイベントを週2回ほど撮影して本社に送っていた。
その生活は、2011年3月11日、東日本大震災で一変する。
午後2時46分、強い揺れを…