(10日 サッカーJ1 セレッソ大阪―清水エスパルス)
大阪・ヤンマースタジアム長居で新旧の監督対決が実現する。4度目の就任となったレビー・クルピ監督(68)が指揮を執るセ大阪が、昨季までチームを率いたミゲル・アンヘル・ロティーナ新監督(63)が就いた清水をホームに迎える。
9日にあった試合前日の会見。「ロティーナ前監督が授けたサッカー哲学を、選手の動きから感じるか」。クルピ監督にそんな質問が飛んだ。
監督はさらりと言った。
「前の監督は、以前の『彼女』ではないが、知ろうと思わない。それは当然の感情でしょう」
選手たちはいわば恋人。恋人の過去の交際相手のことなど知りたくないでしょう――。ブラジル出身の指揮官は、そんなユーモアにくるんで質問をかわした。
スペイン出身のロティーナ前監督は、手堅い守備をベースに戦術を磨き上げ、就任1年目の2019年は5位、昨季は4位に入った。しかし、「もっとわくわくするサッカー」を求めたクラブの方針で、好成績を残しながら契約更新がかなわなかった。
退任時、「私の魂の一部を大阪に置いていきます」と語り、知将を惜しむサポーターの声は大きかった。
「過去の交際相手」への嫉妬があるのだろうか。
復帰したクルピ監督に守備に…