カゴメ・井村屋…備蓄用商品に注力 コロナ禍での需要増

竹山栄太郎
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 東海地方の食品メーカーが、長期保存できる備蓄用商品に注力している。新型コロナウイルスの感染拡大で消費者の備えの意識が高まったといい、売り上げを大きく伸ばす商品もある。

 カゴメは、いずれも製造日からの賞味期間が5・5年の野菜飲料「野菜一日これ一本 長期保存用」や、常温でも味わえる「野菜たっぷりスープ」などを販売している。東日本大震災の際、避難生活では野菜をとるのが難しいとわかり、長期保存向けの野菜飲料の開発に乗り出した。

 通常の「野菜一日これ一本」(賞味期間3・5年)がトマトベースなのに対し、「長期保存用」は風味が変わりにくいニンジンをベースにした。また、容器の内側に腐食に強いコーティングをほどこし、賞味期間を延ばしたという。

 カゴメの備蓄用商品の昨年の売上高は、前年比約1・6倍に伸びたという。コロナ禍で有事への備えの意識が高まったほか、外出自粛で頻繁に買い物に出られなくなり、保存がきく商品の需要が高まったとみる。

 井村屋の備蓄用ようかん「えいようかん」は5年の保存がきく。1箱5本入りで、1本でご飯小盛り1杯分のカロリーが補給できる。チョコレート味の「チョコえいようかん」を含む昨年4月~今年2月の出荷数は前年同期より3割ほど増えたという。

 敷島製パンも、賞味期間が2カ月前後と長い「ロングライフブレッド」をオンラインなどで販売している。パネトーネ種という特殊な酵母を使うのが長持ちの理由で、「ロングライフ棒チョコデニッシュ」などが人気だという。

 各社は、備蓄食品を日常的に食べて買い足す「ローリングストック」をすすめている。(竹山栄太郎)