笠松競馬の元騎手ら、馬券購入容疑 「小遣い稼ぎ」

松山紫乃
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 笠松競馬(岐阜県笠松町)所属の騎手や調教師が馬券を不正に購入したとされる事件で、岐阜県警は10日、元騎手3人と元調教師、会社員のいずれも30代男性計5人を競馬法違反(馬券購入)などの疑いで書類送検し、発表した。会社員以外の4人は「小遣い稼ぎがしたかった」と容疑を認めているという。

 同容疑で書類送検されたのは、いずれも岐阜県岐南町に住む無職(38)、アルバイト(35)、アルバイト(37)の元騎手3人と、元調教師の会社役員(36)。

 生活環境課によると、元騎手と元調教師の計4人は共謀し、昨年6月18日、笠松競馬のレースで、インターネットの馬券購入サイトを使い、計約43万円分の馬券を購入するなどした疑いがある。元騎手のうち1人と知人の会社員(39)=岐阜市=は、会社員名義の郵便貯金通帳を元騎手が譲り受けたとして、犯罪収益移転防止法違反の疑いでも書類送検された。

 レースの公正さを保つため、地方競馬に関係する調教師や騎手、厩務(きゅうむ)員らは、すべての地方競馬の馬券購入を禁じられている。同課によると、元騎手3人は「体調不良で勝負にならない」といった競走馬の内部情報をもとに買い目を決め、レース当日にチラシの裏に書いて元調教師に手渡し。元調教師スマートフォンで3人が騎乗するレースの馬券を購入したという。不正は少なくとも2019年9月以降の計191レースに及び、計約2千万円の収益を得たという。

 県警は19年3月に笠松競馬を運営する県地方競馬組合から情報提供を受け捜査を開始、昨年6月に厩舎(きゅうしゃ)などを家宅捜索した。元騎手3人と元調教師は昨年8月に引退した。県警は、現役の騎手ら30人の競馬関係者についても事情聴取したが、「購入事実は特定できなかった」と結論づけた。

 今年1月には笠松競馬所属の騎手や調教師、その親族ら約20人が名古屋国税局税務調査を受け、総額3億円を超える所得隠しを指摘されたことが朝日新聞などの報道で発覚。レースの開催を中止し、第三者委員会を設置して面談調査などを続けている。(松山紫乃)