火事の家に男性、呼んでも動かず…煙の中に飛び込んだ

見崎浩一
[PR]

 郡山地方広域消防組合は9日、住宅火災の際に人命救助に貢献したとして、福島県郡山市に住む増子勝也さん(44)と父親の二二男(ふじお)さん(73)、鷺野谷節子さん(67)の3人に感謝状を贈った。

 火災は1月28日午後4時20分ごろ、同市土瓜1丁目の80代の女性宅で発生。木造2階建てが全焼し、焼け跡から80代女性の遺体が見つかった。

 現場近くの割烹(かっぽう)料理店で仕込み作業をしていた増子さんは焦げ臭いにおいで外に出た。白煙が立ちこめているのが見え、火事に気づいた。二二男さんが周囲に火事を知らせる一方、火元の家の住民2人を探した。

 隣に住む鷺野谷さんは二二男さんと火元の家の窓から呼びかけ、息子の50代男性が居間にいるのを見つけた。避難を呼びかけたが、男性は動かなかった。

 二二男さんと駆けつけた増子さんが居間から男性を引きずるように屋外に連れ出した。煙と臭いが充満する中、せき込みながらの救助。直後に消防車が到着し、消火作業が始まった。

 増子さんは「煙がすごく息子さんしかわからなかった。危険だったが、助けることができてよかった」と振り返っていた。(見崎浩一)