第4回司令官はスパイの親玉?拡散したイメージ 警戒強めた米

有料会員記事

飯島健太
写真・図版
イラン「英雄」の真実 革命防衛隊司令官ソレイマニの死  デザイン・福宮千秋
[PR]

イラン革命防衛隊司令官の死④

 昨年11月、ニューヨーク・タイムズによる一本の記事の内容が、私にはすぐに理解できなかった。

 8月、イランの首都テヘランで、アルカイダの幹部がイスラエル工作員に射殺された――。

【これまでの連載はこちら】

イランのソレイマニ革命防衛隊司令官が2020年1月、米軍に暗殺された。なぜ米軍に狙われたのか。祖国で「英雄」とされる司令官の素顔に迫る。

 アルカイダと言えば、2001年の9・11米国同時多発テロを起こした国際テロ組織で、首謀者はオサマ・ビンラディンだった。その残党がイランにいて、米国と仲の良いイスラエルが暗殺した、ということか……。

 報じられた道路の名前と写真を頼りに、テヘラン北東部の現場に行ってみた。静かな高級住宅街で、石造りの立派なマンションが並ぶ。聞き込みをしても、事件の目撃者にはたどり着けなかった。

写真・図版
米国の指名手配リストに載っていたアルカイダ幹部。テヘランで殺害されたとみられる=米連邦捜査局(FBI)のホームページから

 殺害された人物は、米国が指名手配していた。1998年、ケニアとタンザニアにある米国大使館が狙われた連続爆破テロに関わったとされた。2017年1月に始まった米国のトランプ政権はイランとアルカイダを結びつけ、「イランは危ない国だぞ」と印象づけている。私はそう感じていた。

 1月、退任前の国務長官マイク・ポンペオは「イランにはアルカイダの新しい拠点がある」と発言したが、根拠は示さなかった。

 実際はどうだったのか。

 過去の報道や専門家の著書を…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

連載イラン「英雄」の真実 革命防衛隊司令官ソレイマニの死(全5回)

この連載の一覧を見る