第3回対イスラム国 動いた司令官 宗派超え「仲間救うんだ」

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飯島健太

拡大する写真・図版イラン「英雄」の真実 革命防衛隊司令官ソレイマニの死  デザイン・福宮千秋

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イラン革命防衛隊司令官の死③

 びっくりするような迫力だった。戦闘機や装甲車両が20万平方メートルの敷地に並び、しかも手で触れることができる。イランの首都テヘランにある「イスラム革命・聖なる防衛戦博物館」。どれも1980~88年のイラン・イラク戦争で使われた実物ばかりだ。

拡大する写真・図版「イスラム革命・聖なる防衛戦博物館」に展示されている米国製のF4戦闘機。革命前のイランは親米だった=2021年1月、テヘラン、飯島健太撮影

 イランはこの戦争を「聖なる防衛戦」と位置づけた。イラクの大統領サダム・フセインという敵に、革命後まもない国が立ち向かった。戦争が民衆を一致団結させたのだ。

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イランのソレイマニ革命防衛隊司令官が2020年1月、米軍に暗殺された。なぜ米軍に狙われたのか。祖国で「英雄」とされる司令官の素顔に迫る。

 前線で戦った一人に、革命防衛隊の司令官ガセム・ソレイマニがいた。

 ソレイマニの生まれ故郷ガナト・マレクのアクバル・マルキ(60)は、2012年の出来事が忘れられない。50年来の友人ソレイマニと一緒に故郷で山登りをしていた。ソレイマニの携帯電話が鳴る。通話中、いら立ち始めた。

 「どうしたんだ?」

 マルキが何度も尋ねると、ソレイマニは重い口を開いた。

 「テロリストがこっちに向か…

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連載イラン「英雄」の真実 革命防衛隊司令官ソレイマニの死(全5回)

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